ソシオネクストは2022年9月、東証プライムへの上場が承認された。ソシオネクストの事業について見ていく(2022年9月時点)。
ソシオネクストの沿革と富士通、パナソニックとの関係
ソシオネクストは2015年、富士通セミコンダクターとパナソニックのSoC事業を統合し、事業を開始した。上場前の時点でソシオネクストの議決権は富士通が40%、パナソニックホールディングスが20%を所有している。
上場前の時点においてソシオネクストと富士通、パナソニックホールディングスは、ソシオネクストが関連会社、富士通とパナソニックホールディングスがその他の関係会社という関係である。つまり富士通やパナソニックホールディングスは、ソシオネクストの親会社ではない。
上場会社としてのソシオネクストと業種
ソシオネクストは東証プライム市場に上場し、業種は「製造業」の「電気機器」に分類される。「電気機器」にはソシオネクストの他、次の上場会社が名を連ねる。
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ソシオネクストの業績と従業員の給与水準
ソシオネクストの2022年3月期の業績は次の通り。
売上高:1,170億円
営業利益:85億円
営業利益率:7.2%
2023年3月期の業績予想は次の通り。売上高は約1.5倍、営業利益率は2桁の大台に乗る見込みとされている。
売上高:1,700億円
営業利益:170億円
営業利益率:10%
中期事業計画では、売上高については年間平均成長率で10%台後半、営業利益率で10%前半~半ばを目指すとしている。
従業員の給与水準は次の通り。
平均年齢:49.2歳
平均年間給与:799万円
ソシオネクストの事業セグメント
ソシオネクストはグループとして、「ソリューションSoC事業」のみの単一セグメントで事業を展開するファブレスの半導体ベンダーである。ソシオネクストグループは、ソシオネクストと連結子会社7社、持分法適用関連会社2社で構成される。
単一事業であるソリューションSoC事業の売上高は、次の3通りで計上される。売上高の7割を製品売上が占める。
・NRE売上:281億円(24.0%)
・その他:43億円(3.7%)
NREとは、Non-Recurring Engineering の略で、製品の設計や試作などを指す。ソシオネクストでは、製品の開発段階における人件費や試作品製造などの費用を顧客から受け取り、NRE売上として計上している。
ソシオネクストの子会社と関連会社 一覧
ソシオネクストの連結子会社は次の7社。
・Socionext Europe GmbH
・Socionext Technology Pacific Asia Ltd.
・Socionext Technology(Shanghai)Co., Ltd.
・Socionext Taiwan Inc.
・Socionext Global Platform Inc.
・Socionext Korea Ltd.
ソシオネクストの持分法適用関連会社は次の2社。
・XVTEC Ltd.
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