九州電力と九電工、九州電力送配電の関係と違い

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九州電力は、九州域内を地盤とする電力会社である。ここでは、九州電力と九電工、九州電力送配電の関係と違いを見ていく(2022年3月時点)。

九州電力と九電工、九州電力送配電の資本関係

下の図に、九州電力と九電工、九州電力送配電の資本関係を示す(数字は議決権の所有割合)。

Kyushu-electric-power-group-relations

「子会社」とは「親会社」が経営を支配している会社である。「関連会社」とは「その他の関係会社」が重要な影響を与えることができる子会社以外の会社である(詳細は文末)。

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九電工と九州電力

九電工は九州を地盤とし、電気工事や空調管工事などを主力とする設備工事業である。また不動産やホテル経営、ゴルフ場経営なども行っている。九電工と九州電力は、九電工が関連会社、九州電力がその他の関係会社という関係である。

九電工は、下記の如く九州電力送配電に売上の10%程度を依存している。

【 2021年 3月期 】
売上高:3,919億円
うち九州電力送配電向け:457億円(11.7%)
【 2022年 3月期 】
売上高:3,766億円
うち九州電力送配電向け:471億円(12.5%)

九州電力は九電工の他に、戸畑共同火力や福岡クリーンエナジーなどを関連会社としている。

九電工は、中央理化工業やエルゴテックなどを子会社として抱える。またセントラル総合開発や九建を関連会社としている。セントラル総合開発は分譲マンション「クレア」を展開する上場会社である。

九州電力送配電と九州電力

九州電力送配電は、九州域内における送配電事業を主力とする非上場会社である。九州電力送配電と九州電力は、九州電力送配電が子会社、九電工が親会社という関係である。

2020年4月からの改正電気事業法は一般送配電事業と発電事業または小売電気事業の兼業を原則禁止としている。これに対応するため九州電力は送配電部門を分社化し、九州電力送配電を設立した(法的分離)。

法的分離は大きく2つの形態によって行われた。九州電力は中国電力や関西電力などと同じく下の図の右側に示す形態となっている。

separationOfProductionAndDistributionOfPower

一方、東京と中部は九州などとは異なり、図の左側の形態をとる。東京は東京電力ホールディングス(持株会社)に東京電力パワーグリッドと東京電力エナジーパートナーがぶら下がる形態。同様に中部は中部電力(持株会社)に中部電力パワーグリッドと中部電力ミライズがぶら下がる形態としている。

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九州電力は九州電力送配電の他に、九電みらいエナジーや大分エル・エヌ・ジーなどを子会社として抱える。

親会社と子会社、関連会社とは

「親会社」「子会社」もしくは「その他の関係会社」「関連会社」の関係を下の図に示す(数字は議決権の所有割合)。これらを全てまとめて「関係会社」と呼ぶ。

資本関係説明

基本的に、図に示す議決権の所有割合によって関係が決まることが多い。ただし、その会社の重要性や具体的な関係などを考慮する場合もあり、常に議決権の所有割合によって決まる訳ではない。

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