大東建託は、建設や不動産事業を抱え、建物賃貸業の大手である。ここでは、大東建託と大東建託パートナーズ、大東建託リーシング、ハウスコムの関係と違いを見ていく(2022年3月時点)。
大東建託グループの資本関係
大東建託と大東建託パートナーズ、大東建託リーシング、ハウスコムの資本関係を下の図に示す(数字は議決権の所有割合)。
「子会社」とは「親会社」が経営を支配している会社である(詳細は文末)。
※詳細記事:大東建託の子会社と関連会社 一覧
大東建託グループは次に示す4つの事業を抱える。このうち大東建託は建設事業に属する。大東建託パートナーズ、大東建託リーシング、ハウスコムは不動産事業に属する。
・不動産事業
・金融事業
・その他事業
不動産事業
大東建託パートナーズと大東建託
大東建託パートナーズと大東建託は、大東建託パートナーズが子会社、大東建託が親会社という関係である。大東建託パートナーズは2017年までの大東建物管理である。さらに1999年までは品川ビルサービスという社名であった。
大東建託パートナーズは、大東建託グループにおいて不動産事業に含まれ、その中でも一括借上を担当する。また、大東建託パートナーズは大東建託グループの売上のうち、大きな割合を占める。
大東建託:1兆5,830億円
大東建託パートナーズ:1兆0,159億円
大東建託リーシングと大東建託
大東建託リーシングと大東建託は、大東建託リーシングが子会社、大東建託が親会社という関係である。大東建託リーシングは2016年、大東建託によって設立された。
大東建託リーシングは、大東建託グループにおいて不動産事業に含まれ、その中でも不動産の仲介と不動産の賃貸を担当する。大東建託グループにおいて、大東建託、大東建託パートナーズ、大東建託リーシングはグループ主要3社と位置付けられている。
ハウスコムと大東建託
ハウスコムと大東建託は、ハウスコムが子会社、大東建託が親会社という関係である。
ハウスコムは1998年、大東建託により関西ハウスコムとして設立された。2011年に大証JASDAQに上場して以降、現在に至るまで上場会社であり、大東建託とは親子上場の関係にある。
ハウスコムは、大東建託グループにおいて不動産事業に含まれ、その中でも不動産の仲介を担当する。また、子会社のハウスコムテクノロジーズは不動産事業のうち、賃貸物件情報の提供を担当している。
ハウスコムは、ハウスコムテクノロジーズの他、エスケイビル建材と宅都を子会社として抱える。
建設事業
大東建設、大東スチールと大東建託
大東建託と大東建設、大東スチールはいずれも大東建託グループにおいて、建設事業に属する。大東建設と大東スチールは大東建託の子会社である。
大東建託はグループ内で賃貸建物等の建築を担当する。子会社である大東建設は賃貸建物等の設計施工を担当し、大東スチールは建設資材等の供給を担当する。
金融事業とその他事業
大東建託グループにおいて金融事業を営む子会社として、大東ファイナンスや大東みらい信託などが挙げられる。大東ファイナンスは建築資金融資など、大東みらい信託は不動産管理信託などをおこなう。
その他事業では、LPガス等の販売などをおこなうガスパルや、デイサービス・保育施設の運営などをおこなうケアパートナーなどを子会社として抱える。また上場会社であるソラストを関連会社としている。
親会社と子会社、関連会社とは
「親会社」「子会社」もしくは「その他の関係会社」「関連会社」の関係を下の図に示す(数字は議決権の所有割合)。これらを全てまとめて「関係会社」と呼ぶ。
基本的に、図に示す議決権の所有割合によって関係が決まることが多い。ただし、その会社の重要性や具体的な関係などを考慮する場合もあり、常に議決権の所有割合によって決まる訳ではない。
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