東京電力と関電工、東光高岳、東京エネシスの関係と違い

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東京電力ホールディングス(HD)は国内電力の首位グループを形成する持株会社である。売上高は6兆円前後で推移し、傘下に国内最大規模の非上場会社とされる東京電力エナジーパートナーを擁する。

東京電力HDと関電工、東光高岳、東京エネシスの資本関係

東京電力HDが形成する企業グループにおける主要会社と東京電力HDとの関係を示す(数字は議決権の所有割合、2022年3月時点)。

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「子会社」とは「親会社」が経営を支配している会社である。「関連会社」とは「その他の関係会社」が重要な影響を与えることができる子会社以外の会社である(詳細は文末)。

※関連記事:東京電力ホールディングスの子会社と関連会社 一覧

関電工と東京電力グループ

関電工は、東京電力HDと東京電力パワーグリッド(PG)の関連会社である。つまり、東京電力HDと東京電力PGは、関電工の「その他の関係会社」である。また東京電力HDと東京電力PGは、東京電力HDが親会社、東京電力PGが子会社という関係である。

関電工は主に関東地方を拠点とし、電気工事、通信工事を主力とする設備工事の大手であり、上場会社である。1984年以前の社名は関東電気工事であった。なお、関西地方を拠点とする設備工事会社は「きんでん」であり、旧社名は近畿電気工事である。

関電工は上場会社である川崎設備工業を子会社として抱える。川崎設備工業は、現在の川崎重工である旧 川崎岐阜製作所から分離独立して設立された。関電工は2008年に川崎設備工業に資本参加している。

関電工は川崎設備工業の他、神奈川ケイテクノ、千葉ケイテクノ、埼玉ケイテクノなどを子会社として抱える。

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東光高岳と東京電力グループ

東光高岳は、東京電力HDと東京電力パワーグリッド(PG)の関連会社である。つまり、東京電力HDと東京電力PGは、東光高岳のその他の関係会社である。

東光高岳は重電8社(※)の一角であり、上場会社である。2012年、東光電気と高岳製作所の経営統合により発足した。売上高は1,000億円弱で推移する。EV用の急速充電器を手掛けており、EV関連銘柄として名前が挙げられる。

※ 重電8社:日立製作所、東芝、三菱電機、富士電機、明電舎、ダイヘン、日新電機、東光高岳

東光高岳は、タカオカエンジニアリングやタカオカ化成工業、東光器材などを子会社として抱える。

東京エネシスと東京電力グループ

東京エネシスと東京電力HDは、東京エネシスが関連会社、東京電力HDがその他の関係会社という関係である。関電工や東光高岳と異なり、東京電力HDと直接の資本関係がある。

東京エネシスは発電所のメンテ、工事を手掛ける。英文社名はTOKYO ENERGY & SYSTEMS INC. と訳される。2021年には、日立製作所傘下の日立プラントコンストラクションより火力発電所の設備工事事業を買収している。

東京エネシスは、東工企業やバイコム、テクノ東京などを子会社と抱える。

JERAと東京電力グループ

JERAと東京電力HDは、JERAが関連会社、東京電力HDがその他の関係会社という関係である。

詳細は『中部電力とミライズ、パワーグリッド、JERAの関係と違い』にて。

親会社と子会社、関係会社

東京電力HDは、上述の他に約20の関連会社を傘下に擁する。また約50の子会社を抱えている。

最後に「親会社」「子会社」もしくは「その他の関係会社」「関連会社」の関係を下の図に示す(数字は議決権の所有割合)。これらを全てまとめて「関係会社」と呼ぶ。

資本関係説明

基本的に、図に示す議決権の所有割合によって関係が決まることが多い。ただし、その会社の重要性や具体的な関係などを考慮する場合もあり、常に議決権の所有割合によって決まる訳ではない。

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