複数の上場会社を擁するGMOインターネットグループの中核企業、GMOインターネットについて見ていく(2021年12月時点)。
GMOインターネットとは(ひと言で)
総合的にインターネット事業を展開する。子会社を上場させ親子上場とする方針に特徴。
GMOインターネットの沿革
GMOインターネットは1991年、㈱ボイスメディアとして設立された。1995年、商号をインターキューと変更。1998年のアルティマックスとの形式上の合併を経て、1999年ジャスダック市場に上場を果たした。
2001年には商号をグローバルメディアオンラインと変更、2005年にGMOインターネットと変更し、現在に至る。
上場会社としてのGMOインターネットと業種
GMOインターネットは東証プライム市場に上場し、業種は「運輸・情報通信業」の「情報・通信業」に分類される。「情報・通信業」にはGMOインターネットの他、次の上場会社が名を連ねる。
・ソフトバンクグループ
・ソフトバンク
・KDDI
・エヌ・ティ・ティ・データ
・Zホールディングス
・大塚商会
・野村総合研究所 など
GMOインターネットの業績
GMOインターネットの売上高は直近10年で伸び続けている。2012年12月期には700億円台だった売上高は、現在では2,000億円を超える。売上高の伸びに伴って営業利益も伸びており、直近10年の営業利益率は10%を下回らない。
売上高:2,414億円
営業利益:411億円
営業利益率:17.0%
GMOインターネットの事業セグメント
GMOインターネットはグループとして、次に示す5つのセグメントで事業を展開する。GMOグループはGMOインターネットの他、連結子会社106社などで構成される。
・インターネット広告・メディア事業
・インターネット金融事業
・暗号資産事業
・インキュベーション事業
2021年12月期におけるセグメント別の売上高は次の通り。インターネットインフラ事業の事業規模が最も大きく、連結売上高の半分以上(57.5%)を占める。
※関連記事:GMOインターネットの子会社 一覧
・インフラ:1,388億円(57.5%)
・広告・メディア:521億円(21.6%)
・金融:339億円(14%)
・暗号資産:206億円(8.5%)
・インキュベーション:16億円(0.7%)
赤字のセグメントはないが、5つのセグメントに含まれない「その他」において6億円の営業損失を計上している。なお全社調整分を含むため、セグメント別の売上高の合計は全社の売上高と一致しない。
各セグメントの事業内容は次の通り。
インターネットインフラ事業
このセグメントは、ドメイン事業、クラウド・ホスティング事業、EC支援事業、電子認証・印鑑事業、決済事業、アクセス事業で構成される。
インターネットインフラ事業はGMOインターネットの他、次の関係会社で構成される。
・GMOグローバルサイン・ホールディングス
・GMOペパボ
・GMOペイメントゲートウェイ
・GMOフィナンシャルゲート など
インターネット広告・メディア事業
このセグメントは、インターネット広告事業、インターネットメディア事業、インターネットリサーチ・その他事業で構成される。
インターネット広告・メディア事業はGMOインターネットの他、次の関係会社で構成される。
・GMOアドパートナーズ
・GMO TECH
・GMOメディア
・GMOリサーチ など
インターネット金融事業
このセグメントは、インターネット金融事業の単一事業で構成される。
インターネット金融事業は、次の関係会社で構成される。
・GMOフィナンシャルホールディングス
・GMOクリック証券
・FXプライムbyGMO など
※関連記事:あおぞら銀行とGMOあおぞらネット銀行の違いと関係
暗号資産事業
このセグメントは、暗号資産交換事業、暗号資産マイニング事業、暗号資産決済事業で構成される。
暗号資産事業はGMOインターネットの他、次の関係会社で構成される。
・GMOコイン
・GMO-Z.com Trust Company など
インキュベーション事業
このセグメントは、ベンチャーキャピタル事業の単一事業で構成される。
インキュベーション事業は、次の関係会社で構成される。
・GMO VenturePartners など
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