小松製作所(コマツ)
小松製作所(コマツ)はロシア向けの出荷を見合わせることを決定した(2022/3/4)。ロシアのウクライナ侵攻に起因するサプライチェーンの混乱や金融・経済への影響を理由として挙げている。
深刻化するウクライナ情勢およびロシア経済の混乱に関しては、社長をトップとする緊急対策本部を発足し、対応の協議を続けていた。今後も続けるとしている。
また、ウクライナ情勢に関しては、「一刻も早く平和的に事態が収束することを強く祈念」するとしている。コマツの建設機械・車両事業の売上高に占めるロシア向け(CISと呼称)の割合は次の通り。
2019年 3月期:5.5 % (1,346 億円)
2020年 3月期:5.8 % (1,274 億円)
2021年 3月期:5.7 % (1,123 億円)
2022年 3月期:7.2 % (1,844 億円)
なお、コマツのロシアにおける生産拠点、販売拠点は次の通り。ロシアでの生産は停止している(2022/4/8発表)。ただし、2022/4/28時点での社長のコメントでは、ロシアからの撤退は考えていないとのこと。
・生産拠点
コマツマイニング
クラネクスインターナショナル
コマツロシア製造
・販売拠点
Joy Global LLC
コマツ・シー・アイ・エス
また、パーツセンター、リマン・リビルドセンター、トレーニングセンターを持つ。
日立建機
同日(2022/3/4)、日立建機も日本からロシアへの出荷の見合わせと、日立建機ユーラシアLLCでの生産停止を発表した。ただし発表から1ヶ月経った2022/4/27時点では部品の在庫を活用し、少ないながらも生産を続けているとのこと。
日立建機の売上高に占めるロシア向け(ロシアCISと呼称)の割合は次の通り。直近では3%前後、300億円前後で推移している。
2021年 3月期:2.8 % (227 億円)
2022年 3月期:3.8 % (386 億円)
タダノ
建設用クレーンの大手であるタダノも出荷を見合わせることを発表した。タダノはロシアの他にベラルーシ、ならびにウクライナにて独立を宣言した地域への製品・部品の出荷を停止するとしている。
タダノの売上高に占めるこれらの国等の割合は1%程度であり、影響は軽微としている(2022/3/30時点)。
【 関連記事 】
建設機械メーカー 中期経営計画 一覧