シチズンとリズムの関係と違い【腕時計の国産メーカー】

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ここでは、腕時計の国産メーカーであるシチズン時計とリズムの関係と違いについて見ていく(2022年3月時点)。

シチズンとリズムの資本関係

シチズン時計とリズムはいずれも東証プライム市場に上場する。シチズン時計はリズムに出資しており、第2位の大株主となっている。リズムの第5位までの大株主は次の通り。

大株主の名称所有株式数の割合(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)9.6
シチズン時計株式会社7.2
日本生命保険相互会社5.7
GMOクリック証券株式会社5.0
株式会社埼玉りそな銀行4.4

リズムもシチズン時計に出資するが、所有株式数の割合は1%に満たない。また、シチズン時計、リズムのいずれにも親会社は存在しない。

※関連記事:シチズンの子会社と関連会社 一覧

シチズンとリズムの提携関係

リズム(当時 リズム時計工業)は1953年、シチズン時計、シチズン商事と技術・販売・資本提携を締結している。1969年にはシチズン時計と商標の相互使用に関する基本契約を締結する。

現在のリズムとシチズン時計は「CITIZEN」商標に使用に関する許諾についての契約を1年ごとに締結している。

シチズンの事業内容

シチズン時計はグループとして、次の4つのセグメントで事業を展開する。

・時計事業
・工作機械事業
・デバイス事業
・電子機器他事業

時計事業は、シチズン時計の連結売上高の約半分を占める。同様に、連結従業員およそ1万2,000名の約半分が時計事業に所属する。

【 2022年 3月期 売上高 】
シチズン時計:2,814億円
うち、時計事業:1,311億円

◆ 時計事業
時計事業は、ウォッチやムーブメントなどを主な製品とする。時計事業には、シチズン時計の他、子会社のシチズン時計マニュファクチャリングやシチズンTICなどが属する。

◆ 工作機械事業
工作機械事業は、NC自動旋盤などを主な製品とする。工作機械事業には、子会社のシチズンマシナリーや海外子会社などが属する。

◆ デバイス事業
デバイス事業は、自動車部品やスイッチ、LED、マイクロディスプレイなどを主な製品とする。デバイス事業には、子会社であるシチズン電子やシチズン千葉精密、シチズンマイクロなどが属する。

◆ 電子機器他事業
電子機器事業は、プリンターや健康機器などを主な製品とする。電子機器事業には、子会社であるシチズン・システムズなどが属する。

リズムの事業内容

リズムはグループとして、次の3つのセグメントで事業を展開する。

・精密部品事業
・生活用品事業
・その他

時計を扱う生活用品事業は、リズムの連結売上高の20~30%程度を占める。リズムの連結売上高においては精密部品事業が70%前後を占めており、時計への依存はシチズン時計ほど強くない

また、リズムの連結従業員2,720名のうち700名ほどが生活用品事業に所属する。

【 2022年 3月期 売上高 】
リズム:307億円
うち、生活用品事業:74億円

◆ 精密部品事業
精密部品事業は、自動車、産業機器、光学機器などに使用される精密部品、高難度精密金型の製造販売を行う。精密部品事業にはリズムの他、子会社であるブリテックなどが属する。

◆ 生活用品事業
掛時計・置時計・目覚時計、デジタル時計などのクロックやクロックムーブメントなどの製造販売を行う。生活用品事業にはリズムの他、子会社であるリズム開発やアイ・ネクストジーイーなどが属する。

◆ その他
物流事業などを行う。

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